
作品紹介
好きになるほど、感じてしまう身体――
繊細美麗な絵柄と卓越した画力でお送りする
けなげに恋する乙女たちの発情模様。
「たべかけ」
捨て猫をきっかけにアパートに入り浸るようになった小雪。
出会いの頃は大学生だった男もアラサーになり、
まだ幼かった小雪は美しい娘へと成長した。
「……そろそろ、潮時なのかもな」
いつか終わる関係性。小雪の幸せを願い「誰か」の元へ送り出そうとする男だったが……
「おあずけ」
ギャルと優等生の共同受験戦線。
幼馴染という縁で「ギャル」に受験勉強を教える日々。
肌がチラチラみえる着崩しのヒロインにどぎまぎするも、
エロい目で見るんじゃない、とたしなめられる。
欲望に耐えながら迎えた受験本番、いよいよ明日に試験を控えた夜に
宿泊先のホテルへとヒロインが押しかけてきて――!?
「フリーライド」
ドライブが趣味のお姉さん。
声をかけてきた美男子は、ナンパ…ではなく、ヒッチハイカーだった。
意気投合し、仕事を訪ねると、女性向け風俗店のキャストであることが判明。
偶然出会った野生のプロ男子のテクに、思わず興味がわいてきて……
「運命のひと」
地元の頃から、大学を経て社会人に至るまでずっと「腐れ縁」の女友達。
だけどずーっと彼氏が途切れないヤツで、こっちが好きになる隙もない。
月日は流れ、別の場所で結ばれた相手と婚約に到るが――
人生は「タイミング」で決まっていくけれど、
それが合わなくたって、合わなかったからこそ、ひとつになる夜もある。
他、人気作ぞろいの全9編と
担当した『COMIC 快楽天』表紙イラストや描き下ろし要素を収録。
満を持しての発売となる著者4冊目の傑作集です。
<収録作品>
たべかけ
おあずけ
フリーライド
よるまづめ
そこに尻があるから
猫宮さん
夏が終わる
ふたり夜歩き
運命のひと
ユーザーレビュー
全ての話しが当たりです
外れの話しがありません。ヒロインも皆可愛いです。絵も綺麗です。完璧な単行本だと思います!個人的な推しポイントですが、ヘアの書き方がとても丁寧です。
ぐいぐいレベルが高くなる4冊目
単行本を出すにつれて絵もストーリーもレベルが高くなる棟蛙。デビュー作のレビューを見直したら、「ギャグかエロかどっちかにしてくれ」と書いてあった。エロをギャグで茶化していたのか、そういうエロ漫画が好きだったのかはわからない。今単行本に収録された作品はいずれもそういう中途半端さはない。一作だけ「猫宮さん」はギャグテイストだが、これはヒロインのかわいらしさを引き立てている。エロはエロ、中途半端さはない。どちらかというとストーリーで読ませる漫画家だと思う。少ない紙面で、ヒロインと男の関係をちゃんと書き、ヒロインがどのような女性であるかをきちんと描く。ヒロインは大人、子供、気が強い、気が優しい、胸が大きい、小さいと多彩。そして男との関係も10年近いものから、あったその日まである。この上、男主導か女が誘うかまであるのだから、ストーリーテリングの腕は一級と言える。エロパートもバラエティに富んでいる。どの作品でもヒロインがドロドロに融かされるが、そこに至るルートやシチュエーションが多彩なのもこの人の特徴である。浴衣、露出癖、やけくその全裸誘惑、水着、本当に飽きない。そして、乳首を責められて声を上げる作品がちゃんと複数あることは声を高くして評価したい。世のエロ漫画は乳首を軽視しすぎる棟蛙を見習え。ヒロインやストリーがどの作品も素晴らしく、一作を挙げるのが難しいが、2つ3つ選ぶと、夜ごと少しづつ距離を詰めていく二人を釣り人の用語に絡めた「夜まづめ」。しっかりした子がクズと知りつつ好きな叔父に初めてを許し鳴かされる「夏がおわる」。タイミングの悪さで最高のパートナーとすれ違ってしまう「運命の人」。純粋にヒッチハイクしてきた男に体にも乗られてしまったのか、はたまたプロの男のテクをただで頂戴したのかが悩ましい「フリーライド」。ご飯を残すようになった老猫と、手を付けたのに年の差が気になって交際を切り出せない「たべかけ」。が特に印象に残る。いや、他の作品も本当にいいのよ。話が散漫になるが、乳輪と大陰唇の質感に対するこだわりもよい。セックス前のヒロインの緊張をもっと描ければよいが、そこまで望むのは酷だろう。手放しでお勧めできる王道エロ本と言える。
単行本を出すたびに
進化し続けていますよね。おもちかえり、恋のち交尾と読んできましたが常に前作を超えてくる。どこまでいくのか楽しみです。
いわゆるキュン(エロ)作品
レビューを見て購入。甘酸っぱさの(アオハル)ストーリーと画力のバランスは流石です。今後はダーク作品も読んでみたいですね。
ひたすらに青く、そしてドスケベ
アオハルなエロマンガに定評のある楝蛙センセイの最新作、青春の息吹とほろ苦い恋情を感じさせる素晴らしい恋愛ドスケベ漫画に仕上がっています。息子が大変お世話になりました。本作で通算4冊目となる楝蛙先生ですが、その筆致はますます艶やかになっており、匂い立つような色香とアンニュイでまったりとした空気感を醸し出しています。どこかホッコリとするような独特な読み味と、うまくいったりいかなかったりな恋愛模様は読み物としての完成度も高く、満足感の高い仕上がりとなっています。絡み描写もどこか日常の延長線上にあるような始まりが多く、特別感を敢えて省いたような描き方になっているのも特徴でしょう。着の身着のままから始まり、体の繋がりで心のありかを確かめ合う、不器用なコミュニケーションとしてのSEX。大変に美味しいですね。ヒロインの年齢も前作に比べると幅があり、学生からアラサーにいたるバラバラ具合ですが、どの女の子もどこか割り切れないモヤモヤを抱えた『青さ』があり、そこがまたなんとも言えない魅力となっているんです。読む人の心に爽やかな風が吹き抜ける、極上のアオハル漫画です。超絶オススメ!!